アルバイトから正社員になる方法とメリット・デメリット｜社員登用制度や税金・社会保険の違いも解説

アルバイトから正社員になるのは難しいのではないか、と悩んでいませんか。

事実として、正社員になるための道は大きく2種類。

「正社員登用制度の利用」か「正社員として転職」です。

厚生労働省の調査では、約8割の企業が正社員登用制度を設けており、さらに転職エージェントを使えば未経験でも正社員採用を狙えます。

この記事では、バイトから正社員になる2つのルートと、税金・社会保険・待遇の違い、登用されやすい業界、今すぐできる具体的な行動までわかりやすく解説します。

アルバイトから正社員を目指す2つの主な方法

アルバイトから正社員になるには、大きく分けて「正社員登用制度の利用」と「転職による正社員採用」の2つのルートがあります。

正社員登用制度を使えば、働き慣れた職場で実績を積みながら昇格を目指せるのが魅力です。一方、転職での採用なら、初めから正社員として待遇を得られます。

どちらを選ぶかは、今の職場環境や転職したい時期を基準に判断すると良いでしょう。

アルバイトから正社員を目指す方法#1
正社員登用制度を利用する

現在の職場でそのまま正社員を目指すなら、正社員登用制度を活用するのが最も現実的です。

厚生労働省の「労働経済動向調査（令和7年2月）」よりデータ作成

厚生労働省の「労働経済動向調査（令和7年2月）」によると、企業の約78％が正社員登用制度を設けており、そのうち44％で登用実績があります。

さらに、制度がない企業でも6％が実際に登用を行っており、全体では約半数の企業でアルバイトなどの非正規雇用労働者から正社員登用が行われていることがわかります。

また、同調査では「制度はあるが登用実績がない企業」の理由として、「正社員を募集したが、非正規労働者からの応募がなかった」（48％）という回答が最も多く挙げられました。

つまり、企業側は希望者がいれば登用したいと考えているケースが一定数あるということです。

そのため、今の職場が働きやすく、長期的にキャリアを築きたい人にとって、正社員登用制度の利用は非常に有効な選択肢といえます。

アルバイトから正社員を目指す方法#2
転職で正社員として採用される

もうひとつの方法は、転職によって正社員として採用される道です。

正社員登用制度を待たず、求人に応募して採用されれば、新しい会社で初めから正社員として待遇を受けられます。

特に、現在の職場に登用制度がない場合や、登用までの期間が長い職場では、転職のほうが早く安定した雇用を得られるケースもあります。

また、転職活動では希望する業界や職種を自由に選べるため、キャリアアップや年収アップを目指す人にも向いています。

転職サイトや転職エージェントを活用すれば、非公開求人や正社員登用前提のポジションを紹介してもらえることも多く、自分の経験を活かせる職場を効率的に探すことができます。

アルバイトから正社員になるには成果を出して正社員登用が一番の近道

アルバイトから正社員になるいちばん確実な方法は、現場で成果を出して信頼を得ることです。

正社員登用の基準に「勤務実績」や「上司からの推薦」を採用している企業は多く、努力や成果をきちんと見ていることがわかります。

つまり、評価を積み上げればチャンスは十分あるということです。

正社員になる条件は、企業によって個別に定められています。

正社員登用でよく見られる主な基準

評価項目	内容
勤続期間	おおむね半年〜1年以上の勤務実績がある
勤務態度・成果	無断欠勤がなく、目標達成率や貢献度が高い
上司・人事の推薦	信頼される人柄や安定した成果がある
登用試験の合格	面接・筆記などの社内選考に通過している
スキル・リーダーシップ	資格や業務改善など、成長意欲がある

企業が「この人には長く働いてほしい」と感じるようになれば、登用の可能性はぐっと高まります。

まずは半年間、目の前の仕事で確実に成果を出すことを意識してみましょう。それが、正社員への最短ルートです。

転職エージェントを使ってアルバイトから正社員を目指すのもおすすめ

「いますぐ正社員になりたいから正社員登用制度を待てない」そんな人には、未経験向け転職エージェントを利用して直接正社員を目指す方法が有効です。

未経験歓迎の求人を扱うエージェントなら、アルバイトや契約社員としての経験しかない人でも応募できる企業を紹介してもらえます。履歴書・職務経歴書の添削や面接対策などのサポートも無料で受けられるため、初めての転職でも安心です。

未経験者に強いおすすめ転職エージェント

サービス名	特徴・強み	未経験可の求人数
ハタラクティブ	利用者の約8割が大企業へ内定 最短2週間で内定獲得も可能	4,135件
マイナビジョブ20's	大手マイナビ運営 全求人の75％以上が未経験歓迎	4,843件

どちらのサービスも登録から内定まで完全無料で利用できます。

「登用制度がない」「1年以上待てない」「確実に正社員になりたい」という人は、転職エージェントをうまく活用してみましょう。

現在の職場で登用を目指しながら、並行して転職活動を進めるのも一つの手です。複数の選択肢を持つことで、より良い条件での正社員化を実現できます。

アルバイトと正社員の違い

アルバイトと正社員では、待遇や将来の安定性に大きな差があります。

ここでは 「税金・社会保険」「雇用の安定性」「キャリア形成」 の3つの観点から、具体的な違いを整理しておきましょう。

アルバイトと正社員の違い#1
税金・社会保険の違い

正社員は社会保険料の負担が少し増えるものの、健康保険・厚生年金・雇用保険などの保障が手厚く、将来的な安心につながる働き方です。

近年はアルバイトでも 週20時間以上・月8.8万円以上 の条件を満たせば、正社員と同じ社会保険（健康保険・厚生年金）に加入できます。

手取り額や年金額、休業時の保障内容などは正社員と大きく変わりません。

ただし、賞与・各種手当・有給休暇の取りやすさ・福利厚生の充実度といった働く環境面は、正社員のほうが優遇されやすい傾向があります。

アルバイトと正社員の違い#2
雇用の安定性の違い

正社員は無期雇用契約で、労働基準法により解雇が厳しく制限されています。そのため、長期的な生活設計が立てやすく、精神的な安心感も得られます。

一方でアルバイトは有期契約（3〜6か月ごと）が多く、契約更新のたびに不安がつきまといます。繁忙期・閑散期によってシフトや収入が変動し、次の仕事探しが必要になるケースも少なくありません。

項目	アルバイト	正社員
雇用期間	有期雇用（3〜6か月ごとに更新）	無期雇用（期間の定めなし）
給与の安定性	シフトや季節で変動	毎月の給与が安定、賞与あり
契約終了リスク	更新されない可能性あり	解雇は法律で厳しく制限
各種制度	退職金・賞与なし	賞与・退職金・昇給制度あり
長期休暇制度	なし	育休・介護休業などあり

正社員は安定した給与に加え、住宅ローン審査も通りやすく、ライフイベントに合わせた働き方ができます。安定性が「心の余裕」につながり、資格取得やスキルアップにも前向きに取り組めるでしょう。

アルバイトと正社員の違い#3
キャリア形成の違い

キャリアアップの機会が多いのも正社員の大きな魅力です。

アルバイトでは昇給幅が小さく、昇進ポジションも限られていますが、正社員は研修制度や昇進ルートが整っており、年収アップの機会も豊富です。

項目	アルバイト	正社員
昇給・昇進	時給10〜50円ほどの小幅昇給。昇進はリーダー止まり。	昇進ルート（一般→主任→課長など）に合わせて数百万円増加する可能性
研修制度	業務に必要な最低限のみ。	新入社員研修・階層別研修・専門研修など体系的。
年収の伸び	時給上昇に限界あり。	会社によるが、20代で約300万円→40代で500〜700万円の可能性
転職市場での評価	「アルバイト経験」として限定的。	専門スキル・管理職経験が高く評価される。

正社員として経験を積むことで、将来的な選択肢が大きく広がります。部署異動でさまざまな業務を経験できるのも、キャリア形成において大きなメリットです。

アルバイトから正社員になるメリット

正社員になることで得られる最大のメリットは、「安定」と「キャリア形成」です。

収入の安定、雇用の保障、福利厚生の充実、キャリア形成、そして社会的信用の5つの観点から、アルバイトとは異なる待遇を得られます。将来の生活設計を立てやすくなる点が、正社員の最大の魅力といえるでしょう。

アルバイトから正社員になるメリット#1
収入が安定し、長期的に増加が見込める

厚生労働省が発表した「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、正社員と非正規雇用者の間には依然として大きな賃金格差があることが明らかになっています。

→ 差額は約115,500円（正社員のほうが約1.5倍高い）

この格差は年齢が上がるほど差が拡大する傾向があります。

令和6年賃金構造基本統計調査よりデータ作成

20代などの若年層では差が4万円前後と比較的小さいものの、年齢が上がるほど昇給機会の少なさが格差拡大につながる結果となっています。

データからも分かる通り、正社員は昇給・賞与・昇進の機会が多く、年齢とともに収入が安定して伸びていく傾向があります。一方で、非正規雇用は昇給幅が小さく、長く勤めても賃金水準が大きく変わらないことが多いです。

将来的な年収差を縮めるためには、早期の正社員化が重要になります。

アルバイトから正社員になるメリット#2
雇用期間に定めがなく、長期的に働ける

正社員は無期雇用契約のため、契約更新の心配がありません。一方で、アルバイトは3〜6か月ごとの有期契約が一般的で、更新されない不安が常に伴います。

正社員の解雇は「客観的に合理的な理由」および「社会通念上の相当性」が求められるため、法律上も強く保護されています。

仮に会社都合で解雇されても、解雇予告手当（30日分以上）や失業給付を受けられるなど、保障があるためすぐに生活に困ることはありません。

安定した環境があるからこそ、資格取得や専門スキルの習得など長期的なキャリア形成や自己投資に時間をかけられます。

さらに、勤続年数に応じた退職金制度がある企業も多く、長く働くほど将来の資産を積み上げられる点も大きなメリットです。

アルバイトから正社員になるメリット#3
福利厚生・社会保険が充実し、安心して働ける

正社員は、会社が保険料を半額負担する社会保険に加入でき、各種手当・福利厚生も整っています。

項目	内容
健康保険	病気・ケガで働けないときに「傷病手当金」（給与の約3分の2）を最長1年6か月受給可能。
厚生年金	将来の年金額が国民年金より月約10万円多くなる。
雇用保険	失業時に給与の50〜80％を最長330日間受給できる。
各種手当	住宅手当（月1〜5万円）、家族手当、通勤手当（全額支給）など。
福利厚生施設	社員食堂・保養所・ジム優待・資格取得支援などを利用可能。

手当や制度の充実により、働きながら安心して生活を整えられる環境が整っているのが正社員のメリットです。

アルバイトから正社員になるメリット#4
責任ある仕事を任され、やりがいを感じられる

アルバイトでは定型業務が中心ですが、正社員はプロジェクトの企画・実行やチーム運営など、会社の中核的な仕事を担います。

自分の提案が採用されて成果につながったときの達成感は格別です。

また、昇進とともに裁量も広がり、予算管理や人材育成などのマネジメント経験を積むことができます。

研修制度も整っており、階層別・専門・海外研修などを通してスキルを磨けるのも大きな魅力です。

アルバイトから正社員になるメリット#5
社会的信用が高く、人生の選択肢が広がる

正社員という肩書きは、金融・住宅・結婚など人生の節目で強い信用力を発揮します。

シーン	アルバイト	正社員
クレジットカード	審査に通らないことがある	ゴールドカード取得も可能
住宅ローン	審査が通らないケースが多い	年収の5〜7倍の借入が可能
賃貸契約	保証人が必要な場合が多い	保証会社の審査が通りやすい
結婚・家族	収入や安定性で不安視されることも	安定した立場で好印象を与えやすい

正社員という立場は社会的な信頼の象徴でもあり、将来の選択肢を広げるカギになります。

アルバイトから正社員になるデメリット

正社員になることで安定や待遇が向上する一方で、働き方の自由度や負担の軽さは失われる傾向があります。

勤務時間の固定化、責任の増大、転勤の可能性など、アルバイトにはない制約について理解しておきましょう。

アルバイトから正社員になるデメリット#1
勤務時間や勤務地の自由度が下がる

正社員は原則として週5日・1日8時間の固定勤務が基本となり、アルバイトのように「今週は3日だけ」「午前中だけ」といった柔軟な働き方は難しくなります。

会社の就業規則に従って働く必要があり、繁忙期には有給休暇も取りづらく、急な休みを調整しにくいケースもあり得るでしょう。

ただし、コロナ禍以降はリモートワーク制度が定着し、正社員でも柔軟に働ける企業が増えました。

総務省「令和7年版情報通信白書」によると、2024年時点で企業のテレワーク導入率は約47.3％と、ほぼ半数の企業が制度を整備しています。

アルバイトから正社員になったばかりの段階でリモート勤務を任されることは少ないものの、将来的にリモートワークを目指したい人は制度が整っている企業を選びましょう。

転職エージェントを活用すれば、「在宅勤務制度あり」「リモート実施実績がある企業」など、希望条件に合った求人を紹介してもらうことができます。

アルバイトから正社員になるデメリット#2
仕事のプレッシャーが大きくなる

正社員は成果や数字で評価される立場になるため、責任の重さと精神的プレッシャーが大きくなります。

アルバイトと正社員の仕事内容の変化

項目	アルバイト	正社員
評価の基準	指示された仕事をこなす	成果・業績・目標達成度で評価される
業務内容	定型業務が中心	売上管理・コスト削減・企画立案などを担当
責任の範囲	自分の担当業務まで	チームやプロジェクト全体の結果に責任を持つ
判断の権限	上司の指示に従う	自分で判断・意思決定を行う場面が多い
成果未達時の影響	特に大きな影響なし	賞与・昇進・評価に直結する場合が多い

正社員になると、クレーム対応や重要な判断を任される機会も増えます。そのため、成果を出す意識と同時に、ストレスをコントロールする力やオン・オフの切り替えが欠かせません。

自分に合ったストレス対策や相談できる環境を持つことが、長く働くための鍵になります。

アルバイトから正社員になるデメリット#3
勤務時間が長く、プライベートの時間が減る

正社員は週40時間勤務が基本で、残業を含めると月200時間を超えることもあります。

一方で、アルバイトの平均勤務時間は週20〜30時間程度と短く、働き方の自由度が高い傾向にあります。

厚生労働省の「毎月勤労統計調査（2025〈令和7〉年9月分）」によると、

と報告されており、正社員はおおむね長時間勤務になる傾向があることがわかります。

経験やスキルを積みやすいというメリットもありますが、プライベートの時間が減少し、心身の疲労が蓄積しやすい点には注意が必要です。

ワークライフバランスを保つためには、計画的な休暇取得や、業務の優先順位づけが欠かせません。

アルバイトから正社員になるデメリット#4
異動・転勤のリスクがある

正社員は会社の人事権に基づき、希望しない部署異動や転勤を命じられることがあります。

マイナビキャリアリサーチLabの調査によると、転勤がある企業は64.2％に上りました。

さらに、同調査内では9割以上の企業が転勤制度を今後も「拡大」もしくは「維持」する方針と回答。転勤制度は依然として企業の人事戦略の一部として根強く残っているのが現状です。

転勤は、キャリアの幅を広げたり、異なる職場で新しい経験を積めるというメリットもありますが、家庭や生活基盤に大きな影響を与えるリスクも伴います。

地元志向が強い人や、専門スキルを磨きたい人にとっては、転勤制度は大きなデメリットといえるでしょう。

アルバイトから正社員採用されるチャンスが多い仕事・業界3選

確実にアルバイトから正社員を目指したい人は、「未経験者の採用」や「正社員登用」に積極的な産業分野を選ぶことが近道です。

厚生労働省の労働経済動向調査（令和４年２月）によると、過去1年の産業別・正社員への登用実績は「医療・福祉（55％）」、続いて「不動産業・物品賃貸業（47％）」「製造業（47％）」の順で高かったことがわかっています。

 登用が活発な背景には業界全体の慢性的な人手不足があり、内部での登用はもちろん、外部（フリーターや未経験者）からの「正社員採用」も活発に行われている状態です。

アルバイトからステップアップするだけでなく、最初から正社員として挑戦できる間口が広いため、安定したキャリアを築きたい人にとって注目の分野といえます。

アルバイトから正社員採用されるチャンスが多い仕事・業界#1
医療・福祉業界：介護施設、病院、保育園

医療・福祉業界は 正社員登用率が約55％と最も高く、未経験から正社員として採用されやすい 業界です。資格取得支援制度が整っており、未経験でも安心してキャリアをスタートできます。

主な職場	登用の特徴	平均月給
介護施設	無資格・未経験OK。資格取得費用は会社負担のケース多数	月給20〜25万円
病院（医療事務・看護助手）	資格支援あり（診療報酬請求事務能力認定試験など）	月給18〜24万円
保育園（保育補助）	保育士資格の取得支援あり	月給20〜26万円

医療・介護分野は今後も人材不足が見込まれており、夜勤対応ができる人材は特に重宝されています。そのため、アルバイトからの登用ルートだけでなく「未経験から正社員として採用される枠」も広いのが特徴です。

キャリアアップの道も明確で、資格や経験を積めば収入アップや専門職への転身も可能です。

介護職は介護福祉士やケアマネージャー、病院勤務では医療事務管理士や主任クラス、保育分野では保育士や主任保育士など、それぞれの分野でステップアップの機会があります。

アルバイトから正社員採用されるチャンスが多い仕事・業界#2
不動産・物品賃貸業：不動産営業、レンタカー店舗

不動産・物品賃貸業は 正社員登用率47％で、未経験のポテンシャル採用にも非常に積極的な業界です。

営業成績や接客スキルが重視されるため、学歴不問、実力次第で昇格を狙えます。

主な職場	登用の特徴	登用後の収入例
不動産仲介	宅建士資格の有無で登用スピードが変わる	月給27万円～＋歩合給
レンタカー店舗	普通自動車運転免許が必要	月給20万～22万円

不動産営業では成果に応じて歩合給が加算され、若いうちから高収入を目指せます。

また、宅地建物取引士（宅建）資格の取得支援制度を設ける企業も多く、資格取得後は月2〜3万円の手当支給が期待できます。

不動産業界全体の正社員比率は約67.6％（※）と高く、未経験者の正社員受け入れも活発です。景気変動にも比較的強く、安定した雇用が期待できます。

VR内覧やAI査定の普及により業務は効率化していますが、顧客対応の仕事は今後も高い需要が続くと予測されています。

（※）不動産業界のデータと事例にみる働く個人目線での環境づくりとは｜株式会社リクルート

アルバイトから正社員採用されるチャンスが多い仕事・業界#3
製造業：工場作業員、品質管理、生産管理

製造業は 47％の企業が正社員登用制度を導入し、未経験から正社員採用されるチャンスが非常に多い 業界です。

現場作業には丁寧さや継続力が求められるため、学歴に関わらず評価されやすく、現場経験を積むことで着実にキャリアを築けます。

主な職場	登用の特徴	登用後の収入例
自動車製造	勤怠・安全意識・作業精度が重視される。QC活動や改善提案が評価対象	年収350〜450万円
食品製造	ライン作業の習熟度や衛生管理の徹底度が登用基準。資格支援制度あり	月給22〜28万円＋交代勤務手当

自動車製造業界では、期間従業員から正社員登用を行う制度が整っており、採用実績が多数存在します。

一方、食品製造業界は慢性的な人手不足が続いており、他産業と比べても未経験者の採用意欲が高い状態です。

正社員登用後は、交代勤務手当・残業代を含めて年収350〜450万円が一般的。

リーダー、ライン長、係長、工場長といった明確なキャリアパスがあり、勤続10年で管理職を目指すことも可能です。

製造業は自動化・AI導入が進む一方で、人の判断力が必要な工程が多く、今後も現場経験のある人材の需要は高い状態が続くと見込まれています。

アルバイトから正社員になりたい人が今すぐすべき5つの行動

アルバイトから正社員を目指すなら、まずは行動に移すことが何より重要です。

職場での制度確認から転職サービスの登録まで、5つの有効な行動を解説するので、実際に動き始めましょう。

アルバイトから正社員になりたい人が今すぐすべき行動#1
勤務先の正社員登用制度を確認する

まずは、現在の職場に正社員登用制度があるかを確認しましょう。

厚生労働省の調査によると、登用制度を採用している企業は78％(※)。お勤めのバイト先に制度がある可能性は高いです。

制度がある場合は、以下の点を具体的に確認しておきましょう。

また、制度がない職場でも、6％(※)の企業で実際に登用実績があります。

過去にアルバイトから正社員になった人がいるかを調べ、経緯を知ることで可能性を見出せるかもしれません。

(※)データ参考：労働経済動向調査（令和7年2月）

アルバイトから正社員になりたい人が今すぐすべき行動#2
正社員になりたいことをアピールする

登用を目指すなら、上司へ意欲があることをアピールするのも重要です。

面談や評価のタイミングで、「正社員として長く働きたい」という意欲を伝えましょう。

多くの企業では、上司の推薦が登用の条件となっています。

過剰なアピールは逆効果になることもあるため、月1回の面談や評価時期に、自然に意欲を伝えるのがベストです。

推薦がもらえるように、日頃から良好な関係を築いておくことも重要です。

アルバイトから正社員になりたい人が今すぐすべき行動#3
正社員に求められる資格やスキルを身につける

登用・転職のどちらを選ぶにしても、正社員を目指すならスキルと資格の習得は避けて通れません。

業界に応じて評価される資格を調べ、早めに学習を始めましょう。

資格を取得していれば、登用審査で有利になるのはもちろん、資格手当で月1〜3万円の収入アップも期待できます。

会社に資格取得支援制度があれば、費用をかけずにスキルアップが可能です。人事部に制度の有無を確認しておきましょう。

資格が必須でない職種でも、日々の業務を通じて成長をアピールすることは可能です。たとえば、次のような取り組みも立派なスキルアップにつながります。

小さな成果でも積み重ねれば、評価や登用につながります。

「資格＋日々の実績」の両面から、自分の強みを育てていきましょう。

アルバイトから正社員になりたい人が今すぐすべき行動#4
履歴書・職務経歴書を準備する

正社員登用試験や転職活動では、履歴書や職務経歴書の提示が求められます。

書類作成は思い立った時に始めておくのが理想。早めに準備しておけば、登用試験や面接のチャンスにも慌てることはありません。

アルバイト経験でも、「成果を数値化して書く」ことで説得力が大きく高まります。

例：

「接客を頑張った」→「1日平均50名の接客、顧客満足度95％達成」
「店舗運営に貢献」→「在庫ロスを前年より15％削減」

書類は一度作ったら終わりではなく、内容に変化があったタイミングでこまめに更新していくのがポイントです。

文章作成が苦手な場合は、実績を箇条書きでAIに入力すれば、自然な文章のたたき台を作成してくれます。少し修正を加えるだけで、完成度の高い書類に仕上がるので、うまく活用してみましょう。

アルバイトから正社員になりたい人が今すぐすべき行動#5
転職サービスに登録する

転職も視野に入っている人は、転職エージェントや転職サイトへの登録を行いましょう。

「今すぐ転職したい人」には、面談後すぐに企業を紹介してくれるため、早ければ2週間で内定を獲得することも可能です。

一方で「まだ情報収集中」という段階でも、エージェントの活用はおすすめです。プロのアドバイザーがこれまでの経歴や希望を丁寧にヒアリングし、「転職すべきか」「今の職場で登用を狙うべきか」といった方針から一緒に考えてくれます。

アルバイトから正社員を目指す場合は、未経験からの正社員転職に強いサービスを選ぶのがポイントです。

未経験者に強いおすすめ転職エージェント

サービス名	特徴・強み	未経験可の求人数 （2025年11月時点）
ハタラクティブ	利用者の約8割が大企業へ内定 最短2週間で内定獲得も可能	4,135件
マイナビジョブ20's	大手マイナビ運営 全求人の75％以上が未経験歓迎	4,843件

転職エージェントは複数社登録しても問題ありません。むしろ複数のサービスを併用することで、各社の独占求人をカバーでき、より多くの選択肢に出会えます。

現職で登用を目指しつつ、並行して転職準備を進めるのが、最短で正社員になる近道です。

アルバイトから正社員を目指す人におすすめの転職エージェント3選

転職エージェントは、専任のキャリアアドバイザーが無料で転職活動を全面サポートしてくれるサービスです。

アルバイト経験しかない人でも、履歴書の添削・面接対策・企業との日程調整まで代行してもらえるため、初めての転職でも安心です。

また、非公開求人を紹介してもらえるため、自分では見つけられない優良企業と出会える可能性も高まります。

利用料は完全無料なので、複数社のサービスに登録して話を聞いてみましょう。

アルバイトから正社員を目指す人におすすめのエージェント#1
ハタラクティブ｜若手の就職・転職に特化し、求人の8割が未経験OK

ハタラクティブは、アルバイトから正社員を目指す方に最もおすすめな転職エージェントです。これまでに18万人以上の就職を支援してきた実績があり、フリーターや既卒、第二新卒から正社員を目指す方を力強くサポートしてくれます。

公開求人数は約5,600件で、そのうち4,000件以上が未経験から応募可能です（2025年11月時点）。さらに、ハタラクティブが扱う求人全体で見ると約8割が「未経験OK」となっており、社会人経験がない方でも安心して挑戦できる企業との出会いが豊富にあります。

求人の質にも強みがあり、好条件の非公開求人を多数保有。サービス利用者の約8割が大企業への就職を実現しています。人柄やポテンシャルを重視する優良企業が中心なので、学歴に自信がない人でも問題ありません。

さらに、キャリアアドバイザーが職場の雰囲気といった内部情報まで詳しく教えてくれるため、入社後のミスマッチを防ぎやすい点も魅力です。

サポート体制はマンツーマンで非常に手厚く、書類通過率96%以上、内定率80%以上という実績が質の高さを証明しています。履歴書添削から企業ごとの面接対策まで丁寧に行い、LINEで気軽に相談も可能です。最短2週間で内定を獲得するケースもあり、スピーディーな就職活動が実現できます。

ハタラクティブの概要

項目	詳細
公開求人数	5,559件
未経験OKの公開求人	4,142件（保有求人の8割）
未経験OK×大手企業の公開求人	1.468件
最短内定獲得期間	2週間
書類選考通過率	96%以上
内定率	80％以上
対応エリア	全国（主要都市に拠点あり）
転職サポート	履歴書添削・面接対策・自己分析サポート・LINE相談
主要対象者	20代～30代前半・フリーター・既卒・第二新卒
運営会社	レバレジーズ株式会社
ホームページ	https://hataractive.jp/

※2025年11月時点

ハタラクティブの良い評判・口コミ

ハタラクティブの悪い評判・口コミ

アルバイトから正社員を目指す人におすすめのエージェント#2
マイナビジョブ20's｜マイナビグループが運営する20代専門エージェント

マイナビジョブ20’sは経験豊富な大手サービスのノウハウを利用したい人におすすめの転職エージェントです。転職業界の最大手「マイナビグループ」が運営しており、これまでに56万人以上が利用した豊富な実績とノウハウを持っています。

最大の魅力は、保有する求人のすべてが20代向けである点。

公開求人約6,500件のうち、未経験から応募できる正社員求人は約5,000件（2025年11月時点）と非常に豊富。全体の75%以上が未経験OK求人のため、社会人経験に自信がない方でも安心して仕事を探せます。

紹介される求人は、若手人材の育成に力を入れている優良企業が中心です。入社後の定着率は95.2%と極めて高く、長く安心して働ける環境の企業に出会えた利用者が多く存在します。

20代の転職を熟知したキャリアアドバイザーによる手厚いサポートも強みです。世界中で利用される信頼性の高い適性診断で客観的に強みを把握し、一人ひとりに合った求人を提案してくれます。Googleレビューでも★4.5と利用者からの評価も高く、初めての転職活動でも安心です。

アルバイトから正社員へのステップアップを考える20代にとっては、頼れるパートナーとなるでしょう。

マイナビジョブ20’sの概要

項目	詳細
公開求人数	6,466件
正社員の公開求人数	6,271件
未経験OKの正社員公開求人	4,959件
定着率	95.2％
サービス満足度	Googleレビュー★4.5
対応エリア	全国（東京・横浜・名古屋・大阪・神戸・福岡に拠点）
転職サポート	キャリアカウンセリング・適性診断・履歴書添削・面接対策・各種セミナー
主要対象者	20代・第二新卒・フリーター
運営会社	株式会社マイナビワークス
ホームページ	https://mynavi-job20s.jp/

※2025年11月時点

マイナビジョブ20’sの良い評判・口コミ

マイナビジョブ20’sの悪い評判・口コミ

アルバイトから正社員を目指す人におすすめのエージェント#3
ジェイック（就職カレッジ）｜書類選考なしで優良企業と面接確約

ジェイック（就職カレッジ）は、アルバイトから正社員になる自信がない方に特におすすめなエージェントです。

20年以上にわたり39,000人以上の就職を支援してきた豊富な実績があります。

ジェイックの最大の特徴は、書類選考なしで優良企業、最大20社と面接できる独自のシステムです。経歴だけで判断されることなく、人柄や意欲を直接企業にアピールするチャンスが確実に得られます。自分で求人を探す必要がないため、効率的に就職活動を進められます。

紹介される企業は、社会人経験がない若手の採用に積極的で、「安心して長く働ける」優良企業が中心です。入社後の定着率は92.1%と非常に高く、初めての社会人生活を安心してスタートできる環境が整っています。

ビジネスマナーから学べる無料の就職講座も大きな魅力です。専任のアドバイザーが履歴書の書き方から面接対策までマンツーマンで指導してくれるため、社会人経験がなくても万全の準備で選考に臨めます。就職後も専門スタッフによるサポートがあり、相談満足度90%という高い評価につながっています。

経歴に自信がなく、何から始めればよいか分からない方にとっては、基礎から学べて面接まで一貫してサポートしてくれる、心強いサービスです。

ジェイック（就職カレッジ）の概要

項目	詳細
公開求人数	非公開（書類選考なしの集団面接会で紹介）
支援実績	39,392名
支援経歴	20年以上
定着率	92.1％以上
対応エリア	全国（北海道エリアの求人は停止中）
サポート内容	無料就職講座、書類選考なし面接会、面接対策、就職後サポート
主要対象者	20代・フリーター・大学中退者・既卒・第二新卒
運営会社	株式会社ジェイック
ホームページ	https://www.jaic-college.jp/sales/

ジェイック（就職カレッジ）の良い評判・口コミ

ジェイック（就職カレッジ）の悪い評判・口コミ

アルバイトから正社員を目指す人におすすめの転職サイト

転職サイトは、自分のペースで求人検索・応募ができます。

アドバイザーを介さないため手厚いサポートはありませんが、自由に求人を選べる気軽さがあります。

24時間いつでも応募でき、複数企業の比較も簡単です。

エージェントとの連絡が煩わしいと感じる人や、自分の意思を大切に転職を進めたい人は、転職サイトの利用が向いています。

転職エージェントのアドバイスで選考突破力を磨きつつ、転職サイトで見つけた求人にも応募をしていくことで、手厚いサポートと自由度の両立が可能です。

アルバイトから正社員を目指す人におすすめの転職サイト①：リクナビNEXT｜フリーター歓迎の正社員求人が1,000件以上

とにかく多くの求人の中から、自分にぴったりの正社員の仕事を見つけたい方におすすめの転職サイトです。日本最大級の求人数を誇り、アルバイト経験しかない方や社会人経験に自信がない方でも、豊富な選択肢からキャリアの第一歩を踏み出せます。 

求人数は約128万件以上（2025年11月時点）と圧倒的に充実しており、「フリーター歓迎」の正社員求人も1,000件以上掲載されています。全国のあらゆる業種・職種を網羅しているため、細かな希望条件にもマッチした求人が見つけやすいのが強みです。

企業から直接オファーが届くスカウトサービスもあり、登録しておけば自分では見つけられなかった優良企業から声がかかる可能性もあります。自分の市場価値を知るきっかけにもなり、効率的に転職活動を進めることが可能です。 

転職エージェントのような手厚いサポートはありませんが、サイトやアプリが充実しており、自分のペースでじっくり仕事を探せます。転職ノウハウに関する特集記事も充実しており、初めての転職活動でも情報収集しながら安心して進められます。           

圧倒的な情報量で可能性を最大限に広げてくれる、心強い転職サイトです。

リクナビNEXTの概要

項目	詳細
公開求人数	約128万5,000件（2025年11月時点）
フリーター歓迎の正社員求人	1,000件以上
対応エリア	全国
転職サポート	グッドポイント診断、適職診断、転職ノウハウ記事、スカウト機能
運営会社	Indeed Japan株式会社
ホームページ	https://next.rikunabi.com/

2025年11月時点

アルバイトから正社員を目指す人におすすめの転職サイト②：マイナビ転職｜好条件の独占求人が豊富

マイナビ転職は、効率的に求人を見つけたい20代・30代の方におすすめの転職サイトです。就職支援サービスとして知名度が高い「マイナビ」グループが運営しており、正社員としてのキャリアをスタートさせるための豊富な求人と情報が揃っています。

利用者に高く評価されているのが、掲載求人の質の高さです。約87 %がマイナビ転職にしか掲載されていない貴重な求人で、大手企業の優良案件も豊富。「社会人未経験歓迎」の正社員求人も全体の20％ほどあり、バイトから正社員を目指したい人にぴったりの求人が見つかりやすくなっています。

全国の主要都市で開催される「転職フェア」に参加すれば、多くの企業の採用担当者と直接話せる点も大きな強みです。バイト経験しかなくても、会社の雰囲気や仕事内容についてリアルな情報を直接聞けるため、企業研究がぐっと進み、安心して応募に繋げられます。バイト経験を活かせる「スカウト機能」も便利なポイントです。

専任担当者による伴走サポートはありませんが、「転職MYコーチ」を利用すればプロが無料で書類添削や面接対策をしてくれます。利用回数に制限はあるものの、初めての就職活動にありがちな「履歴書の書き方が分からない」「面接が不安」といった悩みに応えてくれるので、大きな安心感が得られます。

「バイトから抜け出して、安定した正社員になりたい」と考える方にとって使いやすい転職サイトです。

マイナビ転職の概要

項目	詳細
公開求人数	非公開（業界トップクラスの求人を保有）
独占求人率	87％
社会人未経験歓迎の正社員求人	20.8％
対応エリア	全国・海外
転職サポート	転職MYコーチ（履歴書添削・面接対策）、適性診断、転職フェア、スカウト機能
運営会社	株式会社マイナビ
ホームページ	https://tenshoku.mynavi.jp/

2025年11月時点

アルバイトから正社員になるにはハローワークもおすすめ

地元の中小企業で正社員として働きたい方や、インターネットだけでなく対面でじっくり相談しながら就職活動を進めたい人は、ハローワークも選択肢です。全国各地に窓口があり、国が運営する安心感のもと、無料で就職サポートを受けられます。

ハローワークの強みは、地域に密着した求人の豊富さです。大手転職サイトには載っていないような、地域に根ざした優良企業に出会える可能性が高いのが大きな魅力です。未経験から応募できる案件も多く、事務職や製造業、サービス業など、多様な職種から仕事を探せます。

ハローワークでは、経験豊富な職員が求人探しから応募書類の添削、面接の練習までマンツーマンで支援してくれます。さらに、就職に必要なスキルを無料で学べる「職業訓練」の案内も受けられ、スキルアップしてから正社員を目指す道も選べます。

ただし、ハローワークは企業が無料で求人を掲載できるため、求人の質にばらつきがある点には注意が必要です。入社後のミスマッチを防ぐためにも、給与や休日などの条件は面接でしっかり確認しましょう。

ハローワークの概要

項目	内容
名称	ハローワーク（公共職業安定所）
運営主体	厚生労働省
目的	求職者の就職支援、求人者の求人支援、雇用保険関連手続き
主要サービス	・求人情報の提供・職業紹介 ・職業相談・キャリアカウンセリング ・応募書類・面接対策 ・職業訓練・セミナー案内 ・雇用保険申請手続き
対象者	一般求職者、新卒者、中高年層、障害者、外国人、子育て中の方など
全国拠点数	約500カ所以上
特設窓口・サービス	新卒応援ハローワーク、マザーズハローワーク、わかものハローワーク、外国人雇用サービスセンターなど
オンラインサービス	・求人情報検索・申込み ・オンライン職業紹介（一部）
その他の支援	・職場定着支援 ・法律相談、メンタルヘルス相談（無料巡回相談）

2. 「アルバイトから正社員」に関するよくある質問

アルバイトから正社員を目指す際に、多くの人が抱く疑問をまとめました。

登用の難易度や期間、給料、履歴書の書き方など、実際に知っておきたいポイントをQ&A形式で解説します。

「アルバイトから正社員」に関するよくある質問#1
アルバイトと正社員、どっちがいい？

結論として、長期的な安定やキャリア形成を重視するなら正社員、柔軟な働き方や短期的な収入を優先するならアルバイトが向いています。

ただし、年齢を重ねるほど正社員とアルバイトの賃金格差は拡大します。

将来の安定やキャリアを見据えるなら、早めに正社員へのステップを踏み出すのが得策です。

「アルバイトから正社員」に関するよくある質問#2
アルバイトから正社員になるのは難しいですか？

難易度は業界や企業によって異なりますが、しっかり準備すれば十分に可能です。

厚生労働省の調査によると、約半数の企業でアルバイトなどの非正規雇用労働者から正社員登用が行われています。

特に医療・福祉業界、不動産業、製造業は登用実績が高く、チャンスの多い分野です。

今働いている職場で正社員登用を目指すのであれば、勤務実績を積み上げて、上司から推薦をもらえるように勤めましょう。

転職による正社員転向を目指すなら、転職エージェントの利用が効果的です。プロのアドバイスを受けて、バイトから正社員を目指せる求人を紹介してもらいましょう。

「アルバイトから正社員」に関するよくある質問#3
アルバイトから正社員になるまでにかかる期間は？

アルバイト先での正社員登用を目指す場合、かかる時間は早くて数ヵ月、もしくは1年から数年程度と、一概に何年とは言えません。

企業の状況や業界の事情、個人の能力や貢献度によって大きく変化します。登用試験は年2回（4月・10月）実施する企業が多いものの、随時実施する場合もあります。

なお、登用を待たずに転職で正社員を目指す方法もあります。転職エージェントを活用すれば、最短2週間～1ヶ月で内定獲得も可能です。

「アルバイトから正社員」に関するよくある質問#4
アルバイトから正社員になると給料が下がることはありますか？

一時的に手取りが減るケースはありますが、長期的には収入アップが見込めます。

例えば、時給1,500円で月200時間働いて月収30万円の場合でも、正社員の初任給が22万円なら一時的に収入は下がります。

しかし、正社員は賞与（年2回・平均80万円）や昇給制度（年1回）、各種手当があり、年収ベースでは確実に上回ります。

さらに、有給取得中も給与が保証され、社会保険料は会社が半額負担。

退職金制度もあり、将来的な資産形成につながります。

短期の月収よりも、年収・生涯賃金・福利厚生を基準に判断しましょう。

「アルバイトから正社員」に関するよくある質問#5
大学生がアルバイトからそのまま正社員になることは可能ですか？

可能ではありますが、新卒採用枠で応募する方が初任給や将来の年収面で有利になるケースが多いです。

厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、

と、一般的な20代の初任給18～22万円（月給）よりも、好条件で採用される傾向があります。

アルバイトから正社員になる場合は中途採用扱いとなり、職種・スキル・企業規模によって給与が変動しますが、新卒採用枠より給与が低くなることが多く、しばしば議論の的になっています。

理想的なのは、アルバイト先での登用オファーを保険として持ちながら、新卒採用にも挑戦することです。

両方のルートを並行して進めることで、待遇を比較しより良い方を選ぶことができます。

「アルバイトから正社員」に関するよくある質問#6
アルバイトから正社員を目指すときの履歴書の書き方は？

アルバイト経験を職歴として記載し、具体的な成果を数値化してアピールしましょう。

また、志望動機では「なぜ正社員になりたいか」を前向きに伝え、長期的なキャリアプランを示すことで信頼感を与えられます。

「アルバイトから正社員」に関するよくある質問#7
アルバイトから正社員を目指すときの志望動機はどう書いたらいいですか？

志望動機では、「なぜ正社員になりたいのか」と「なぜこの会社で働き続けたいのか」を具体的に伝えることが大切です。

抽象的な「安定したい」「長く働きたい」だけでは印象に残りません。これまでの経験や会社の魅力を絡めて、前向きな意欲を表現しましょう。

志望動機の例文

「アルバイトとして2年間勤務する中で、お客様の笑顔を生み出すこの仕事に強いやりがいを感じてきました。正社員として、より大きな責任を持ち、店舗運営や後輩育成にも携わることで、会社の成長に貢献したいと考えています。将来的には店長として地域に愛される店舗づくりを実現したいです。」

「アルバイトから正社員」に関するよくある質問#8
バイトから正社員になるための面接対策はどうしたらいい？

登用試験や面接では、「勤務実績」と「正社員としての意識」を具体的に示すことがポイントです。

よく聞かれる質問と答え方のヒント：

質問	回答のポイント
なぜ正社員になりたいのですか？	安定だけでなく、会社への貢献意欲を伝える
アルバイトと正社員の違いは？	責任の範囲、主体性、長期的な視点を意識
正社員になったら何をしたい？	具体的な目標や改善提案を交えて話す
転勤・異動に対応できますか？	柔軟性を示しつつ、自分の希望も正直に伝える

「アルバイトから正社員」に関するよくある質問#9
大手企業（スタバ・ユニクロ・ニトリなど）でアルバイトから正社員を目指せる？

登用制度でアルバイトから正社員を目指せる大手企業も多く存在します。

企業名	条件・内容	参考記事
スターバックス（スタバ）	高校新卒・アルバイトから正社員登用可。転勤なし制度あり	スターバックス25周年発表
ユニクロ	推薦＋筆記・面接試験に合格で登用。年2回実施。	ユニクロ正社員登用
ニトリ	入社1年以上・評価4.0以上。書類・面接選考あり。	ニトリ登用制度
セリア	「トライアル研修制度」を利用。	セリア採用情報
NIKE	アルバイト・契約社員の正社員登用制度あり。	NKE採用情報
ダイソー	店舗によって社員登用あり。昇格制度で主任、店長代理、店長、上級店長とステップアップした後に挑戦可。	ダイソー社員登用ありの店舗一覧
イオン	コミュニティ社員（有期雇用）から正社員に登用可。	イオン採用情報
マクドナルド	勤務地を制限した地域社員制度あり。	マクドナルドニュースリリース
無印良品	規定の在籍年数・レベルに達していれば本社員登用試験の受験資格付与。	良品計画店舗スタッフ採用
はま寿司	アルバイトから地域社員になる社員登用制度あり。	はま寿司求人情報

知名度の高い大手企業には優秀な人材が集まりやすく、採用試験の倍率も高くなりがちです。

しかし、アルバイトからの正社員登用であれば、すでに勤務態度や実績が評価されている状態で選考に臨めるため、一般応募より有利になる可能性があります。

「アルバイトから正社員」に関するよくある質問#10
掛け持ちバイトより正社員の方が稼げる？

入社したばかりの頃は、アルバイトのほうが手取りが多く感じる場合もあります。

しかし、厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、正社員の平均月収は34万8,600円、非正規雇用は23万3,100円。バイトの働き方にもよりますが、決して正社員より大きく稼げるというわけではないようです。

さらに、年齢を重ねるほど賃金差が広がる傾向があり、長期的には正社員のほうが安定して高収入を得やすいと言えます。

「アルバイトから正社員」に関するよくある質問#11
フルタイムと正社員の違いは？

つまり、フルタイムで働いていても契約が更新制ならアルバイトです。

正社員とアルバイトの待遇比較

項目	フルタイムアルバイト	正社員
雇用期間	有期（3〜12ヶ月更新）	無期（定年まで）
賞与	なし／寸志程度	年2回（基本給の2〜5ヶ月分）
昇給	時給10〜50円程度	年5,000〜10,000円
退職金	なし	あり（30年勤続で約1,500万円）
キャリアアップ	限定的	管理職への昇進可

まとめ｜正社員登用制度と転職エージェントを併用してチャンスを広げよう

アルバイトから正社員になるには、「登用制度の活用」と「転職による正社員採用」の2つのルートがあります。

正社員になれば、収入の安定、雇用の保障、キャリア形成といった多くのメリットを得られます。勤務時間や責任の重さは増しますが、長期的な安心と成長のチャンスは正社員ならではの魅力です。

まずは、今の職場に登用制度があるかを確認しつつ、転職エージェントにも登録しておくのがおすすめ。どちらのルートも準備しておくことで、より確実にチャンスをつかめます。

小さな一歩が、大きなキャリアの転機になります。今日から行動を始めて、安定した未来を手に入れましょう。